ぽに平野

インターネット

Amazonにいる堺正章「星三つです...」

こんにちは。poniyamaです。今日は様々なサイトに存在するレビュー、評価について書こうと思います。アニメの話はしません。おたくではないので。

 

ユーザがレビューや評価を付けるシステム、良いですよね。提供者(メーカーやお店)はもちろん宣伝の時点ではいいことしか書かないので、レビューによってユーザの視点から多角的な判断が可能になるのは大変ありがたいです。

 

僕はamazonで何か良い値段する買い物をするときはユーザレビューを100時間くらい読み込むのですが、それを読んでいてかなり自分の感覚と異なるレビュワー(レビュワーって単語面白いな。ビュワ~って感じが。)がいるなと感じたのでなんとなくそれについて書こうと思います。オチもなく「圧勝レビュー読み塾!」「モテまくり勝ちまくり(例の画像)」みたいなこともないフワフワした記事なのでそんな感じで読んでください。

 

レビューと言っても飲食店評価やガジェット系の評価、観光地の評価では全く話の階層が違うと思います。まずはガジェット系について書きます。

 

僕はすごくデジモノが好きで、家族の誕生日よりgigazineやgizmodoの過去記事の方が覚えている終わっている人間なのですが、先述の通りAmazonのレビューめぐりみたいなこともよくします。その中で、僕が鉄則だと思っているのが☆4評価と☆3評価を熟読するということです。なぜなら僕はプロダクトの評価というのは以下に示すような基準で書かれていると考えていたからです。

(ところで「デジモノ」ってもう死語ですか?「ガジェット」よりもいろいろなものを含意している感じで好きなんですが最近全然見ないですよね)

 

☆5 全く問題ない。良い買い物をした。

☆4 想定していた使い方に問題はない。しかし少し気になる点がある。

☆3 使用はできる。しかし使用感に難

☆2 製品として大きめの欠陥がある

☆1 そもそも使えない。または致命的な欠陥がある

 

我々が検討すべきはその製品に関して生の不満や注意点を知ることができる☆4、☆3帯であるのは明白です。製品の良さをしっかり理解しながら、注意点や減点を詳しく説明している方が多く、重要です。☆2、☆1帯があまり重要にならないのは、ユーザの質が良くないという問題があるからです。感情的に書いていて論理的に欠点を検討している人が少ないように感じられます。そもそも製品がダメダメだったらレビュー分布の形(あの階段状のやつ)でわかるので良さそうな製品を見ているときにあまり読むことはないでしょう。

 

しかし、不思議なことに☆4帯、☆3帯にも「全く問題ありません」「ちゃんと使えてます(^_^)」などのレビューがぽつぽつと存在するのです。これに強い違和感を感じます。え、なんで問題なく使えているのに満点から減点されているの?もし何か気に入らないことがあるんだったらそれを書いてよ。レビューってそういう場所でしょ!!ねえ!!本当は☆5なんでしょ!!嘘だと言ってよバーニィ!!!と発狂してしまいます。

 

おそらく彼らの評価は☆3が±0、そこから欠陥があればマイナス、予想を上回る感動があればプラスという構造になっているのでしょう。これが僕らとの決定的な違いだと思います。後述しますが、これは食べ物やレジャー施設の評価軸と同じ基準を採用しているせいでこのようなことになっているのだと考えられます。しかし、プロダクトは予想通りに動くということが完全な状態なので、自分が予想した機能が正常に得られ、そして使用感も問題がなければ☆5がついて然るべきだと僕は個人的に思います。

 

次に食べ物やレジャー施設におけるレビューの評価軸について述べます。これはデジモノの評価とは大きく異なるでしょう。なぜなら、食べ物やレジャー施設に我々が求めるものは「予想を上回る感動」だからです。初見の店にラーメンを食べに行ってまあ「ラーメンってこうだよな」と思ったらそれは最高得点にはなりません。遊園地に行ってアトラクションに乗って「まあジェットコースター(や観覧車)ってこうだよな」と思っても最高得点は得られないでしょう。基本的に外食はおいしいものを提供する場所であり、レジャー施設は感動を提供する場所であるので、想定を上回ることが必要だと思います。なので評価基準は以下のようになるでしょう。

 

☆5 味や体験において予想を上回る感動を得た。他に嫌な思いも全くしなかった

☆4 ある程度予想を上回る感動を得た。もしくは大きな感動があったが減点要素もあった

☆3 予想通りだった。もしくは感動を得たが減点要素があった

☆2 予想以下だった

☆1 予想以下かつ不快な思いをした

 

このようにプロダクトと食やレジャー施設は大きく異なる評価基準を有していると考えられます。しかしこの基準、またはプロダクトの基準を使い分けずどちらか同じ基準を採用する人が存在しているのです(以上に述べたものが「正しい」という話ではなく、おそらくこういう基準が一般的(もしくは適切)だろうと僕が勝手に言っているだけなので別に責める意味はありませんが)。この状態が最初に述べたレビューの混線を引き起こしているのでしょう。

 

最近は中国企業製品の☆5評価にめちゃくちゃ中国人のサクラがいるのも問題なので、より精度の高いレビュー読み技術が求められます。本題から外れてしまいますがサクラを見分けるレビュー読みについても書きましょう。テクニックとしては、口調の一致、俗用されている口語的な表現を使っているか、句読点の打ち方は適切か、助詞をうまく使って文を構成できているか、係り受けは適切か、良かった点の理由付けは記されているか、という点を意識することが重要です。その点を意識して読んでみると本当に製品を買って喜んでいる日本人なのかどうかが浮かび上がってきます。例としてamazonでめっちゃ売れてるBluetoothイヤホンのサクラっぽいレビューを挙げてみます。

 

満足、大オススメです!
もう一週間に使ってみました。
使いやすく、音質も問題がないです。
バッテリー容量がかなり大きくて、スマホの充電もできて嬉しいですね。
両耳モード、片耳モードとも問題なく、簡単にペアリングできます。
デザインもシンプルで、高級感に見えますし、大満足です!

 

まず読点が多すぎます。この時点で怪しいですね。「大オススメ」という表現にも違和感がありますね、破綻してはいないもののあまり多用される表現ではないでしょう。おそらく「オススメ」の意味はわかっていて、大が強調を表すこともわかっているのだけれど、日本語におけるあらゆる単語の俗用の範囲がわかっていないためにこうなっているのでしょう。

 

「もう一週間に使ってみました」もおかしいですね。これは先述した助詞をうまく使って文を構成できているかという点で見抜けますね。それと「使ってみました」なのに「もう」というのも意味がちぐはぐです。

 

「問題がないです」もとてもサクラ文に見受けられる表現です。先述の通りもちろんプロダクトにおいて問題がないことは重要なのですが、サクラ文では用いられるタイミングやニュアンスがおかしい傾向にあります。音質は一般的な表現では「良い」「悪い」という尺度によって語られるので、音質が問題ないというのは少し怪しいです。それと問題「が」ないですというのも口語的な表現ではないですね。というか文法的に間違っているでしょう。試験の時に問題文の紙だけ配布されなくて「先生、問題"が"ないです」と言うことはあるかもしれませんが(つまり選択肢の中としての「問題」)、「問題ない」と言うのが普通で、言ったとしても「問題はありません」でしょう。

 

「バッテリー容量がかなり大きくて、スマホの充電もできて嬉しいですね。
両耳モード、片耳モードとも問題なく、簡単にペアリングできます。」

この部分は微妙ですがおかしいでしょう。「かなり大きくて、~~~できて嬉しい」はこう書く人もいるかもしれませんが「かなり大きいので、~~できて嬉しい」もしくは「かなり大きく、~~できるので嬉しい」の方が自然です。

 

最後、これは完全におかしいですね。「高級感に見えます」とは言いません。単なる誤字かもしれませんが、ここまでグチャグチャで最後にこれだともうトドメですね。高級感という単語が購買層にいい影響を与えるという統計的なデータから頻出するのかもしれませんが、こういう頻出ワードを見かけたら疑った方がいいです。大満足も同様ですね。語彙が少ないというのはサクラレビューを見分けるのに重要です。

 

抽象的な説明になってしまいますが、サクラレビューってやっぱりブツ切りなんですよ。問題ない、カッコイイ、おすすめ、満足という情報が並べられているだけで、本物の日本人レビュワーにある「文の流れ」「起承転結」みたいなものが全くないんですね。その点も意識して読んでみてください。

 

もう何の話題なのかわかんなくなってしまいましたが、僕はレビューをたくさん読むタイプなのでレビューについて思ったことを書いてみました。マーケティング戦国時代、信じられる情報と信じられない情報は自分で見分けていくしかありません。

 

うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい

 

それでは皆さん良いレビュー読みライフを